プロジェクト貨物輸送の歴史
邦船社で唯一の重量物輸送船社である、私たちNYKバルク・プロジェクト㈱のルーツは、1912年に創業した日之出汽船㈱にあります。重量物船社として発展を遂げた日之出汽船㈱は、2001年に日本郵船㈱の完全子会社となり、同社の在来船事業を継承。2002年に社名を日之出郵船㈱に変更し、2013年にはNYKグローバル・バルク㈱との合併により、現在の社名、組織となりました。
現在、当社は重量物船のみならず、在来船、バルク船など多種多様な船舶を運航しておりますが、100年以上の重量物輸送の歴史を持つ船会社として、今後も海技力の継承、発展に努めて参ります。
1912-1945
1912年に創業した日之出汽船は、1935年に竣工した八幡丸を皮切りに、重量物船の竣工を重ね、当時世界でもまれな重量物輸送専業船社としての地位を固めました。
1912年(大正元年)
11月25日、日之出汽船株式会社が設立。運航船舶4隻、資本金50万円
1922年(大正11年)
20トンのヘビーデリックを装備する「州型」本船を購入。
1935年(昭和10年)
1月、当時としては革新的なアフターエンジン、ロングハッチ、35トンヘビーデリックを装備する八幡丸が竣工。41年までに計10隻の重量物船を建造。
1945- 1976
第二次世界大戦により、多くの船舶、人命を失いました。50年代以降は、続々と重量物船を竣工。国内のみならず、海外の営業基盤も確立して参りました。
1945年(昭和20年)
終戦。戦災沈没船計17隻、残存船は5隻となる。
1950年(昭和25年)
9月、当時日本初となる70トンデリックを有する日枝丸が竣工。
1954年(昭和29年)
7月、11,500重量トン、120トンデリックを備えた春日丸が竣工。
1960年(昭和35年)
200トンと120トンデリックの2本のヘビーデリックを有する大和丸が竣工。
61年までに計12隻の重量物船隊となる。
1963年(昭和38年)
10月 8,961重量トン、日本初の250トンデリックを備えた那智丸が竣工。
1975年(昭和50年)
10月 19,542重量トン、世界初の360度旋回式350トンデリックを備えた香取丸が竣工。
1976年(昭和51年)
10月 450トンデリックを備えた春日丸が竣工。
1978-2000
超重量貨物、超嵩高貨物の輸送ニーズに応えるべく、1978年には日本初のモジュール船・GULF BRIDGEを竣工させました。
80年代の海運不況の最中も、重量物船社として安全輸送、及び技術の確立、伝承に取り組んで参りました
1978年(昭和53年)11月
日本初のモジュール船・GULF BRIDGEが竣工。
7,093重量トン、2,550m2の甲板スペースを誇った(幅25m、長さ102m)。
1982年(昭和57年)
9月 モジュール船・SEA BRIDGEが竣工。
11,831重量トン、3,600m2の甲板スペースを有した。(幅30m、長さ120m)。
1983年(昭和58年)
23,000 重量トンの大型重量物船・春栄丸と住吉丸が竣工(デリック能力200トン)。
1994年(平成6年)
3月 9,433重量トン、450トンクレーンを有するKIBIが竣工。
98年3月には、姉妹船・MV KAMOが竣工。
2001-2013
2001年に日本郵船の完全子会社となり、同年10月には日本郵船(株)の在来船部門を事業継承し、船体規模が拡充されました。
2010年には空気潤滑システムを備えるモジュール船・MV YAMATO/MV YAMATAIが竣工しました。
2001年(平成13年)
1月 東京船舶より、在来船部門の営業譲渡を受ける。
2月 日本郵船(株)の完全子会社となる。
10月 日本郵船 セミライナーグループと近海船グループを事業継承
2002年(平成14年)7月
社名を日之出郵船株式会社(NYK-HINODE LINE)に変更
2004年- 2005年
(平成16年-平成17年)
20,000重量トン、300トン吊り在来船・I Series本船 4隻が竣工。
2006年(平成18年)
30,000重量トン、200トン吊り在来船・KU Series本船 2隻が竣工。
2010年(平成22年)
モジュール船・MV YAMATAI、MV YAMATOが竣工。
2013-現在
2013年10月、NYKグローバル・バルク社と合併し、NYKバルク・プロジェクト(株)となりました。
21年8月には、800トン吊りの重量物船が竣工予定で、日本唯一の重量物船運航船社として、さらなる歩みを進めて参ります。
2021年(令和3年)8月
800トン吊り重量物船の第1船(MV KATORI) が竣工予定。
2022年(令和4年)1月
800トン吊り重量物船の第2船が竣工予定。