2022年4月28日付
NYKバルク・プロジェクト株式会社(本社:東京都千代田区丸の内2丁目3番2号 代表取締役社長:野瀬 素之)は、多目的貨物船“ISUZU”(全長145.2m、船幅25m、載貨重量 20,351.9トン、2013年建造)に横揺れ低減を目的とするAnti-Rolling Tank(横揺れ減揺タンク 以下、ART)を設置することを決定しました。
本年夏の点検ドックでの設置を予定しています。
ARTは、主に波によって起こる船体を左右に傾けようとする力(モーメント)に対して、船体傾斜によってタンク内の液体が時間差を以って左右に移動する動きで、反対側に傾けようとする力(逆向きモーメント)を起こし、横揺れ振幅(角度)を低減させる仕組みです。
本船“ISUZU”は主にインド・中東航路に配船されていますが、同航路ではモンスーン時期をはじめとし荒天に遭遇するケースが多く、同航路のメインカーゴであるホットコイル等の鉄鋼製品の荷崩れ防止に的を絞ったIMC社製の固定周期型ARTを採用することとしました。
同ARTは簡素・軽量な構造でDWTのロスを最小限に抑えることが出来ます。
荷崩れ防止に加え横揺れによる船速低下の緩和と荒天時の避航距離減少による燃料節減効果も見込まれます。 搭載後は実船検証(モニタリング)を重ね実効性確認と更なる改善余地を見出していきます。
協力;㈱ハーヴェスト+MES-S / 3Dモデルの設計有効活用例