社員インタビューS.C.

答えがひとつではない。
だからこそ、
在来船海技は面白い。

海技職

S.C. / 海技第二グループ 在来海技第二チーム/2007年入社 商船高等専門学校卒

Interview 社員インタビュー

Career

日之出郵船(旧)にて海技職としてキャリアをスタート。
その後、NYKバルク・プロジェクトで在来海技業務に従事し、欧州駐在(ハンブルク・アントワープ)を経験。
現在は在来海技第二チームのチーム長として、チーム運営、教育、安全運航管理を担う。

現在の業務について
教えてください。

在来船の海技担当として、担当船の安全運航管理を中心に、チームの運営や若手の育成にも携わっています。
具体的には、貨物の積み付けプランの確認・修正、運航状況のモニタリング、トラブル対応などを行っています。また、国内外の港への出張を通じて、実際の積み付けや荷役のアテンドも行います。

在来船は、鋼材や機器類、プラント重量物など多種多様な貨物を扱うため、貨物ごとに最適な積み付けを計画する必要があります。チームとしては7~8名ほどの規模で、それぞれが担当船を持ちながら、互いに連携して業務を進めています。

加えて、現在は2030年以降を見据えた在来船の新造案件にも関わっています。
在来船は20年〜30年という長いスパンで運用されるため、今の判断が将来の事業に直結します。どのような仕様の船が必要か、どのような貨物に対応できるようにするかといった観点で、将来を見据えた検討にも携わっています。

在来船とは、
どんな船なのでしょうか。

在来船は、一言でいうと「形あるものは何でも運べる船」です。
バルク船のように単一の貨物を大量に運ぶのではなく、鋼材や機械、車両、プラント設備など、さまざまな貨物を組み合わせて輸送することができます。

船内は複層構造になっており、重いものは下層、軽いものは上層に積むなど、貨物の特性に応じた積み分けが可能です。また、船にクレーンが付いているため、港の設備に依存せず荷役できる点も特徴です。

行きは製品や設備、帰りはバルク貨物といったように、一隻の船で異なる輸送を担うことも多く、柔軟性の高さが在来船の大きな強みです。

派手さはないかもしれませんが、社会の中で必要なものを柔軟に運べるという意味では、とても重要な役割を担っている船だと思います。

この仕事を志望した
きっかけを教えてください。

私は島育ちでもあり、幼い頃から船がとても身近な存在でした。
家のすぐ近くに海があり、父も内航船に関わる仕事をしていたので、船は生活の一部のような感覚でした。

地元には商船学校があり、小さい頃から近くで見て育ってきたので、自然と「船に乗る仕事をしたい」と思うようになっていました。
実際に商船学校へ進み、最初は船に乗る道を選びましたが、その後、陸から船をコントロールする海技者という仕事に魅力を感じるようになりました。

自分で積み付けを計画し、船とともに揚げ地(貨物をおろす港のこと)へ行くという働き方が、自分の性格にも合っていると感じ、この仕事を選びました。

社員インタビューS.C.
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若手時代には、どのような
経験をしてきましたか?

若手の頃は、中国をはじめアジア各地の港へ一人で出張し、積み付けや荷役対応を行うことが多くありました。中国での案件では、24時間動き続ける現場の中で、ほとんど眠れないまま対応し続けたこともあり、体力的にも精神的にも厳しい経験でした。

言葉が違うことで細かなニュアンスが伝わらない難しさもあり、思いどおりにならないことばかりでしたが、その分、現場で粘り強く動く力は鍛えられたと思います。

在来船業務では、鋼材の結露対策や特殊車両の輸送など、案件ごとに全く異なる対応が求められます。特に鋼材は温度差による結露で錆が発生するため、船内の温度管理や除湿なども重要になります。こうした現場経験を通じて、実践的な判断力を身につけてきました。

また、入社10年目には欧州駐在も経験しました。ハンブルクやアントワープでの業務は、日本とは全く異なる環境で、自分で判断し、行動する場面が多くありました。すべて自分の責任で進めるというプレッシャーはありましたが、その分大きなやりがいも感じました。

海外駐在の経験について
教えてください。

入社10年目で、ハンブルクとアントワープでの欧州駐在を経験しました。
日本にいた頃はどうしてもアジア圏中心の感覚になりがちだったので、もっとグローバルな現場を経験したいという思いがあり、自分から強く希望していました。日本人として培ってきた感覚やスキルが欧州でも通用するのか、不安がなかったわけではありません。それでも「やるしかない」という気持ちで飛び込みました。

実際に駐在してみると、現地は人数が少なく、意思決定を自分で行う場面が多くありました。日本にいると分業されている業務も、現地では一人で担うことが多く、小さな判断から大きな判断まで、自分で責任を持って進める必要があります。

また、ヨーロッパでは大西洋上を北上する低気圧によって時化(しけ)が厳しく、船を出したものの戻さざるを得ないといった判断を迫られることもありました。こうした経験を通じて、「船を動かす」という仕事の難しさと責任の重さを、より実感することができました。

一方で、船という巨大なプラントを動かしている実感は大きく、海技職としてのやりがいを強く感じた経験でもありました。

仕事の大変さとやりがいを
教えてください。

この仕事は、24時間365日動いている船を相手にするため、常に緊張感があります。トラブルが発生すれば即座に対応が求められ、人に関わる問題であれば一分一秒が重要になります。

また、世界情勢の影響を強く受ける点も、この仕事の難しさの一つです。例えば中東情勢の影響でホルムズ海峡周辺の航行に制約が出たり、スエズ運河が通れない場合には、アフリカ南端を回るルートへ大きく迂回する必要があります。そうなると航海日数や燃料コストが大きく変わり、場合によってはコストがとんでもなく大きく跳ね上がることもあります。

在来船は航路や貨物が固定されていない分、こうした変化に応じて判断を下していく必要があります。正解が一つではないからこそ難しさがありますが、その分、日々の経験と柔軟な判断で船を安全航行させ、無事に航海を終えられたときの達成感は非常に大きいです。

チーム長として、若手に対して
意識していることはありますか?

若手に対して一番意識しているのは、「消化不良」を起こさせないことです。困ったときに黙って抱え込むのではなく、まずは信号を出してもらう。そのために、相談しやすい空気を作ることを意識しています。

答えをそのまま伝えるのは簡単ですが、それだけでは力がつきません。まずは考えるためのヒントを出して、自分で道筋を見つけられるようにしたいと思っています。

海技の仕事は、報連相が非常に重要です。「分かっているだろう」で進めると、事故や大きなトラブルにつながる世界です。だからこそ、分からないことを分からないと言えること、自分からシグナルを出せることがとても大切だと思っています。

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Scenes私の日常・経験

家族の時間を大切にしながら、海を目指して走る。

休日はまず家族の予定が最優先です。
子どもたちの習い事や部活動の送迎、手伝いなどで、土日が丸一日埋まることも少なくありません。

その中で時間ができたときは、サイクリングに出かけることがあります。
横浜方面から海を目指して気ままに走る時間は、自分にとって大切なリフレッシュです。
ハイキングに出かけることもあり、自然の中で過ごすことで気持ちを整えています。

リフレッシュタイムは海を目指して気ままに走る
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MESSAGE

海技者の仕事は、積み付け、トラブル、運航など、何事も最前線で対応する仕事です。中途半端な気持ちでは続かない部分もありますし、ときには休暇を返上して対応しなければならないこともあります。

それでも、若いうちから大きな責任を持って仕事ができること、自分の判断や工夫がそのまま船や貨物の安全につながることは、この仕事ならではの魅力です。最初から完璧にできる人はいません。大切なのは、粘り強く向き合うこと、そして一人で抱え込まずに周りに助けを求めることです。

また、この仕事は一人では絶対に成り立ちません。自分が上の立場で発言する場面もありますが、それでも多くの人に助けられて仕事が成り立っていることを理解し、感謝できる人と一緒に働きたいと思っています。

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